2008年07月23日

坂の上の雲

「坂の上の雲」司馬遼太郎
全・八巻


図書館でちまちまと借りながら、ようやく読み終えました。
まぁ、来年辺りからNHKのスペシャル大河になるという、
そんな、物語なのですよ。



何で今更に司馬遼太郎?
と、思う人もいるかもしれない。
(僕がアンチメジャー志向が強いというのを知っている人は特に)

まぁ、平たく言うと、
『舞台が愛媛は松山』
だからなのだが…

要するに、スペシャル大河として放送されると、
その地元では驚くほど観光熱が上る。
(現在放送中の『篤姫』で鹿児島熱が上ったのが良い例)
それを見越して、松山市長「中村時広」さんがね。
(この市長さんは、「おもろいおっさん」です)

“坂の上の雲のまちづくり”

ってのを、始めちゃったのよ。
(松山市ホームページの特設ページ
いつの間にか「坂の上の雲ミュージアム」とか作っちゃってるし。
最終的には『松山市域をいくつかのエリアに分けて、町全体を一つのミュージアムとして楽しんでもらう』という、壮大な構想を掲げていたりするんだわ。

***

そんなことをするとなると、
当然に、松山が「坂の上の雲」一色になるわけで。
(今までは「坊ちゃん」しかなかったのに、ね♪)

で、僕は、来年には松山で土地家屋調査士として生活しているわけで…

だのに、「坂の上の雲」を読んだことがないってのは、
ひょっとして由々しき問題なのではなかろうか!?

そう、思ったから、
高槻におるうちに読んでしまおうと、
そう、おもたんよ。

***

そんな事を思いながら読んでいたら、
同胞、うなぎ氏が全く同じ理由で「坂の上の雲」読んでて
「先に読まれて感想書かれたら大変だー!!」
と、思ったのですが、
まぁそれは杞憂に終わったようでして。
(感想書くのが面倒だったという説もありますが)

何とか、今日読み終わった訳なんですよ、はい。

***

まぁ、ナンといいますか。
面白かったですよ。
全八巻っていう、比較的長編なわけですが、
一巻一巻は非常にさくさく読めましたし。

でも、小説苦手な人に「とりあえず読んどけ」って勧めるものじゃないと思いますので…
小説読むのがめんどい、って人はドラマ見ましょう、ドラマ。
(NHK松山放送局の特設ページ

えーとまぁ、あらすじ的なものというと。

***

大政奉還〜日清戦争〜日露戦争辺りの日本帝国の流れを、
松山出身の秋山兄弟を中心とする様々な人の生活から、
群像劇のように捕らえちゃいました。


***

と、こんなもんか。
話の流れは歴史の流れに準拠しているので、
この辺の歴史を再勉強しましょうね。

だから、まぁ、物語の序盤は松山なのです。
ひたすら松山なのです。
だから、知った地名が腐るほど出てきますし、
ニヤリとするようなこともしばしば。

一番ヒットだったのは、久米の仙波太郎さんか。
(同じ地域に住む同姓同名の知り合いが居た)

これなら確かに松山でミュージアム構想も悪くねー

***

ただまぁ、そのうちに舞台は東京に移り。
そうなるとなんのこっちゃとなりますわけで(笑)

でも、日本の夜明けから、帝国主義に至る、
そんな劇的な日本の変化を、こやって目で追える。
それだけでも結構楽しかったりするのです。

やっぱり、実体験してないわけだからさ、
学校で習ったとはいえ、実感がわきにくいのよね。

その辺は多分、司馬さんの書き口といいますか。
変に小難しくない辺りがいいんだろうなぁ、と。

中盤までは、秋山兄弟と、正岡子規。
この3人が話の中心になっとるのですが、
こういう、国家自体が急成長している時期には、
それこそ誰にでも成り上がるチャンスがあって、
それを掴むにはとにかく行き先を決めたら、
真っ直ぐに進め、と。

なかなか今の世の中じゃできないことですので、
ある意味憧れますよね。
しかも、同郷人がそれをやっちゃってるわけですから、
刺激にならないわけがありません。

そのうち、時代は戦争へ。
所謂日清〜日露戦争って奴です。

秋山兄弟は日露戦争で大活躍しましたので、
メインは日露戦争のお話になるわけですが。
まぁ、読んでも読んでも「乃木ムカつく!!」としか思わない(笑)
“乃木大将”ったら軍神みたいな風に言われてるはずなのにー

後はまぁ、ロシアの数多くの失策が、
結局は日本を救う羽目になったのだなぁ、と。
(でも、その失策をソツなく拾ったのは、実力あってのものですが)

***

あくまでも小説ですので、コレ。
“ココに書かれている事が、事実とは限らない”
という事だけは、絶対に忘れてはいけませんが。

…もちろん、綿密な取材を基に、できるだけ史実通りであるように書いているのでしょうけれども…

***

そもそも、歴史問題ってのは、
「決して一方向から見たらあかん」
ってものですので。

お互いの主張があってこその衝突です。
ましてや、日露戦争も、随分昔の話。

何度も言いますけれど、
ここで語られていることが、全て真実ではないはずです。

そのことを十分に理解したうえで…

「小説」として読むと、面白いのですよ。
やっぱり、司馬さんクラスとなると、違うなぁ、と。
チョロい作家だと、全八巻もある歴史小説を、
バシッと読ませることなんてなかなか出来ませんよ。

でもまぁ、他の作品まで読もうかというと…
うーん、まぁ、暇なら…(-_-;)
(とりあえず、あとがき&解説まだ読んでないしっ)



その、うなぎ氏の感想文より。
(勝手にかつ、豪快に拝借)

***

これは長所でもあり短所でもあるんだけど、全般的に伊予人は視野が狭い印象はあるな。先のことは考えず、目の前のことにだけ対処していけばいいというような感じ。瀬戸内の外の世界にあんまり関心がないというか。「伊予の早曲がり」などで知られる交通マナーの悪さも、その視野の狭さから来るものかもしれんな(愛媛人は曲がる直前にウインカーを出す奴が多いんだ、実際)
もちろん、その視野の狭さは転じて気性の素直さや情の厚さ、近隣住民の相互助け合い、地元愛などにもなっているわけだから、責める気はないけどね。

***

はい、その通りです(笑)
だからこそ、10年以上も松山を離れたわけですが。

地元の大学とか行ってた(=四国を離れなかった)ら、
タダでさえ偏屈な僕が、一体どう育ったのだろうと、
自分でも不思議になりそうな勢いです。

ま、
出たからこそ、
「あーやっぱり愛媛大好きなんだわ、僕ちゃんってば」
って、気付く事が出来たのでよしとしよう。

♪俺たちゃ愛媛が大好きさ〜
posted by 輪駆 at 22:07| Comment(6) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
り、り、りんくさんが司馬遼太郎!!あー驚いた。たしかに司馬遼太郎の小説はすごいですよね。歴史と文学との境目がこれほど見えないものかと笑
あと作家だと愛媛県松山市は確か松浦理英子の出身地ですよね(違ってたらすみません)。
Posted by 桜居ちこ at 2008年07月23日 23:57
>桜居ちこさん。
あれ?そんな驚かれるの??
…まぁ、そんな立ち位置見せてなかったよーな気はするが…

い・ち・お・う
文学部(地理学科)卒ですから。
国文学科も受かってましたから(他大学ですが)。

こういう文章を読んでると、
やっぱり物書きたるもの、知識と経験と調査の3つがない事には成り立たないと思うので。
若いうちには色々なことをやっておいて、その見聞を広めておくってのは、重要かなと思うのです。

松浦さんがどのような方か、
僕は恥ずかしながら存じなかったのですが、
松山出身みたいですな。
(まぁ、うちの校区じゃないと思うが)
Posted by 輪駆 at 2008年07月24日 00:30
いやいや驚いたのは本を読んではることではなく、 りんくさんがそんなメジャーな(高校国語の便覧にでてくるような)作家の作品を読んでらしたことに、ですよ笑
COSバカの中で毎日日記をつけてらっしゃるのはりんくさんだけやし、「読書するひと」のイメージはおぼろげながらありましたよ(●´∀`●)
Posted by 桜居ちこ at 2008年07月24日 01:01
>桜居ちこさん。
あ、そっちか…(^_^;)
えーとまぁ、そんな危機感をおぼえなければならない位に、松山が今「坂の上の雲」一色になってるわけなんですよ、実際(笑)

まぁ、ココ最近の日記
(同人誌とかかなりそれに近い商業誌とか…)
から、いきなり教科書クラスの話になるんだからなぁ…

雑食性ってことですよ、きっと(笑)
Posted by 輪駆 at 2008年07月24日 06:54
うおっ、全巻読んでる!
よく読んだなーw
なんだかんだ云って、知ってる地名がバシバシ出てくると面白いんだよねー。
おれは三・四巻は持ってるのに二巻が手に入らないという理由で読むのをやめてますがw

郷土史めいたものを物語で知るのはいいことですよ。
まあ、司馬先生は綿密な取材と資料のもと、史実の都合の悪い部分には思いっきり目をつぶって書く人なので、全部を間に受けたら恥かくのが難点ですが。

うちの感想からの引用は、もちろん全然OKだけど、唐突に自分の文章があるとちょっとドッキリするよね。
つうか「こんなこと書いたら地元人批判みたいで感じ悪いかなー」とか思ってた部分をそのまま書かれると心臓に悪いよね。
このページ、明らかに愛媛人が何人か見てそうだしw
俺だって俺なりに愛媛が好きなんだー!と一応主張しておくw
Posted by うなぎ at 2008年07月24日 07:02
あ、引用すまぬ…。

よく読んだなーって。
毎日食事中に「オタスケマン」見てて、
気がついたらもう終盤戦だったという、
そんな感じでしたけれど。
(実際読み切るのに3ヶ月位かかってる)

>郷土史めいたものを物語で知る
これは前に、「三浦綾子と北海道」といったテーマを持って、「本読みあさって旅に出る」ってのをやったから、その面白さは理解しております。
もちろん、小説は小説だから小説なのであって、史実や歴史とは違うのだ、という認識は必要ですが…
コレを機に松山にたくさん観光客が来るといいなぁ。

愛媛人…見てるのか?
両親と、数少ない友人(2人ほど)しか、
思い浮かばないのだが…(つД`)

住んでる(住んでた)奴の批判はアリですよ。
住みもしないのに批判されるとアレですけれど…
Posted by 輪駆 at 2008年07月24日 07:21
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/103448152

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。